アルツハイマー病があります。
風邪というくくりの中に
インフルエンザがある・・・といった感じでしょうか。
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認知症を大まかに分けると
アルツハイマー病と脳血管性認知症に分けられます。
どちらとも痴呆の症状を示しますが、
痴呆を起こす原因が異なります。
したがって、痴呆の進行状況がこの2つの病気では異なるのです。
認知症とは
- 記憶障害や判断力の低下
- 状況の把握ができなくなる
などの症状のことです。
その原因となる病気として、
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
- レビー小体病
- ピック病
などがあります。
アルツハイマー型認知症とは
脳の組織が崩れるように失われていくことによって
引き起こされる進行形の疾患です。
認知症の中で一番多いのが、アルツハイマー病。
全体の5割を占めます。
- 70歳前後に発症しやすい
- どちらかというと女性に多い
- 穏やかに発症します
- 症状はゆっくり進みます
- 物忘れを自覚できない
- 症状が進むと、妄想・徘徊・錯乱などがみられます。
アルツハイマー型認知症の症状と段階は?もご参考になってくださいね
側頭葉内側部の記憶の中枢である海馬の障害から始まります。
初期時に、最近の記憶が思い出せない
新しい頃が覚えられないなどの症状が見られます。
次第に、日付や場所
周囲の人物などもわからなくなり、
- 失語(言語能力の喪失)
- 失行(運動能力の喪失)
- 失認(物や人を認識する能力の喪失)
などの高次脳機能障害がみられるようになります。
これらの、記憶障害や高次脳機能障害などの認知機能障害は
環境や体調、本人に性格などの因子が重なって
行動障害(幻覚・暴言・暴力など)は本人や家族も含めて
介護者の負担を増大させる点から、適切な対応が求められています。
脳血管認知症とは
全体の2割を占めます。
- 50歳くらいから発症し始めることがあります
- どちらかというと男性に多いです
- 急激に発症し、症状は不均一な状態で進行します
- 初期は、めまいや手のしびれが現れます
- まだらボケといわれる状態になります
- 祖油状が進むと、せん妄や被害妄想がみられます
- 初期症状でもある物忘れは自覚しています
- 人格は保たれやすいようです
- 脳梗巣など画像診断するとわかります
脳梗塞や脳出血から起こる認知症です。
脳血管障害にかかった経験があったり
高血圧・糖尿病・心疾患など脳血管障害の危険因子を持っていることが
多いことが特徴です。
早期からみられる症状として、
- 歩行障害
- 手足の麻痺、
- ろれつが回りにくい
- パーキンソン症状、
- 排尿障害(頻尿や失禁)
- 抑うつ、
- 感情失禁(感情をコントロールできない)
- 夜間せん妄(夜になると意識レベルが低下して別人みたいな行動を摂ること)
などがみられます。
レビー小体認知症とは
全体の2割を占めます
- 70歳前後ですが、若年層にもみられます
- 比較的男性に多い
- 発症すると、不均一な状態で進行します
- 初期症状として、幻覚・幻視・妄想が出てくるのが特徴です
- 体が固くなって動作が遅くなります
- 手が震えるなど、パーキンソン病の症状が見られます
- 初期症状時期には、物忘れは自覚しています
- 人格は保たれやすいです
- アルツハイマーに比べて、脳の萎縮は少ない
レビー小体認知症とは、1970年代に日本で初めて発表された認知症です。
認知機能障害の変動が激しく、生々しい幻視を伴うこと
パーキンソン症状を認めることが特徴とされています。
体が硬くなっていくことから、転倒しやすく
一過性の意識消失発作、自律神経障害、睡眠行動の以上などもあり
ケアするときは注意が必要です。
「パーキンソン病」と「認知症を伴うパーキンソン病」
そしてレビー小体型認知症は、一連の疾患として認識されています。
ピック病とは
原因不明の大脳萎縮性疾患です。
現在、日本に約1万人以上のピック患者がいると推定されています。
人格障害の強さは
ピック病>アルツハイマー病>脳血管性認知症です。
- 人格障害
- 情緒障害
などの初期症状がみられます
初期には、アルツハイマー病でみられるような
記憶障害や
見当障害(自分が現在おかれている環境を理解する能力)はみられません。
- 粗暴
- 過食
- 異色
- 窃盗
- 徘徊
- 他人の家に勝手にあがる
など、人格変化や感情の荒廃が酷くなっていきます。
知識やプライドはそのままで、
人格や性格だけ変化するので怖さを感じます。
家族からみて「人が変わった」と思うほどであれば要注意です。
重要なのは、うつ病や、アルツハイマー病と誤診されると
薬や治療方法が異なるので、悪化させることにもなりかねません。
また、ピック病に理解のない世間や、医師の誤診による
患者やその家族の精神的苦痛は大変なものです。
例えば、万引きで捕まったことがキッカケで
ピック病が見つかったというケースも珍しくありません。
会社や世間がピック病が引き起こす、そういった行動をまだ理解できる状態に
ないのが現状です。
ピック病は2〜15年(平均6年)で、ほとんどの患者さんは
10年以内に衰弱して亡くなることが多く
アルツハイマー病よりも短いです。
まとめ
このように、アルツハイマーと認知症は同義語として語られることも
多いのですが、多少意味合いが違うのは、上記の通りです。